Web3とは ~仮想社会で何でもできる社会がもう始まっている?~
前回、ブロックチェーンが作る世界は、中央で支配する大きな組織が要りません。
という話をしました。
ブロックチェーン
そして、このブロックチェーンの技術を使うと、現実の社会を介することなく、デジタルだけでも経済活動を行うことができるらしいのです。
商品は?
デジタルで作られた商品も登場しました。
アバターとか、アバターが着る服や暮らす家なども売られているようです。
このしくみは、以前NFTについて書いたとおりです。
お金は?
ビットコインなどの暗号資産があります。
契約は?
契約書なども電子データで取り交わすことができるようになりました。
今やハンコはいりません。
つまり、
インターネットの世界で
- 商品がある
- 通貨がある
- 契約ができる
なるほど、
経済上の取引が、
現実社会を全く関与させることなく、
インターネットの世界だけで完結できそうです。
現実の社会とは別に、仮想社会で経済活動ができる世界を、ブロックチェーンは作ってしまったんですねー。
Web3
ブロックチェーンが出現した世界は、Web3と呼ばれています。
Web3があるならWeb2やWeb1もあるの?
と思いますよね。
Web1
Web1は、私たちが最初にインターネットが使えるようになった頃の世界です。
1990年、それまではパソコンで書類を作ったりしていただけだったのに、これがインターネットにつながって、企業が作ったHPなどを、閲覧できるようになりました。
でもまだ、めんどくさいアルファベットを打ち込まないとパソコンが動いてくれない状態だったので、使う人は限られている状態でした。
インターネット上に企業などがHPなどで情報を上げ、閲覧できるようになった状態。
これが、Web1です。
Web2
その後、Windows95が発売され、アイコンをクリックするだけで、パソコンが動き始めます。
そうなるとパソコンは一気に一般家庭に普及します。
世界中の人が、家で検索を始めます。
そして、2000年代後半には、携帯電話がインターネットにつながり、パソコンがある場所じゃなくても、情報が入手できるようになります。
Facebookや、LINEなどのSNSが登場し、情報のやり取りはほぼスマホで行われるようになります。
一般市民の私たちが、インターネット上で世界中に一瞬で情報を発信し、一瞬で反応が返ってくる状態。
これが、Web2です。
Web3
Web3は、ブロックチェーンが作る世界ですね。
株式会社のようなしくみが、誰でも使える
ブロックチェーンが作る世界は、中央集権的な管理組織がなくても、経済活動ができる世界でした。
例えばビットコインは、大きな中央組織が発行した貨幣ではありません。
正体不明の人が作った暗号資産。
そのしくみに可能性を感じた人たちが、それで価値のやり取りをしています。
そしてその人たちが多くなっていくと、ビットコインの価値は上がります。
誰かがアイディアを考え付き、
それに可能性を感じた人たちが投資し、
そのアイディアの価値が上がると投資した人の資産が増える?
なんか、「株」みたいですよね。
今、このように株式会社を作らずに、暗号資産を作ってビジネスをしている人たちが増えているようなのです。
流れはこうです。
1.Aさんが「自分はこういう事業をやりたいと思います。暗号資産を発行するので誰か賛同してくれませんか?」と言う。
2.それに賛同する人たちがその暗号資産を買う。
3.Aさんはそれによってビジネスを始めることができ、それが成功する。
4.Aさんが発行した暗号資産の価値が上がる。
5.賛同して投資した人たちの資産が増える。
クラウドファンディングをやるような感覚で、株式会社のような仕組みを使えるのです。
Web3の世界で、この株式会社のような仕組みはDAO(ダオ)と呼ばれ、発行される暗号資産はトークンと呼ばれています。
DAOでは、トークンを持っている人たちは、株主と同じように、事業に対して意見を言うことができますし、チームの一員のように事業に参加することができます。
世界中で、こうした小さなDAOが世の中を変えているのです。
仮想世界で経済活動が完結
もう一つのWeb3がもたらす変化は、取引がデジタルで完結できるということでした。
メタバースと言われる仮想の世界。
この中だけでビジネスが繰り広げられるんですねー。
ついていけない・・・
リスクも沢山ありそうですが、
今まで銀行口座が持てなかった人たち、ビジネスができなかった人たちなども含め、誰もが経済活動に参加できるようになるのがWeb3の理想です。