ブロックチェーンがつくる世界とは
便利なネット社会で何が起こってる?
パソコンが普及して、それがインターネットとつながって、その世の中はだいぶ変わりました。
遠くの友達にすぐに写真が送られたり、海外のお店から買い物ができたりします。
でも、直接やっているようなこの行動、実は陰で大きな組織が情報をいったん引き取り、それを流しています。
そして、そこにお金がかかっていて、大きな組織は富を増やしています。
その組織があるおかげで安心して取引できているような気もします。
Satoshi Nakamotoの登場
でも、ネット社会でみんながつながれる今、そんな大きな組織に関与してもらう必要って、本当にあるの?
そう考えたSatoshi Nakamotoという正体不明の天才がいました。
昔はお金を送ろうと思ったら、現金書留で実物のお金を送っていました。
今は、自分の銀行口座から相手の銀行口座に送金されます。
でも送金といってもお金が動いているわけではなく、私が使える金額が少なくなり、相手が使える金額がその分多くなるだけ。
数字の書き換えでしかありません。
それって、もはや銀行という組織を通じて行わなくても、できるんじゃない?
と思ったわけです。
今の世の中は、信用できる通貨を使い、信用できる組織を介して、取引を行っています。
信用がすべて。
ブロックチェーン
でも、天才Nakamotoは、
取引の記録を改ざんできない暗号にして、ネット上でつながっておけば、どこからでも確認できて、すべてのパソコンに見張られている状態だからもっと安心。
と思いました。
紙の書類は、修正液で直したり、シュレッダーにかけて書類そのものの存在を消すことが可能です。
データも、消去ボタンで消すことができます。
このデータを、作業するたびに記録されるようにすれば
Aのパソコンで、作られた書類も保存されるし、そのあと上司の指示で直した書類も保存される。
直したら、直したことが記録され、誰かに送られたら、それも記録され、すべてのデータは、何時何分何秒に何があったか、わかるのです。
なにかをこっそりやることができないしくみです。
「信用」
というよりは、
「誰も改ざんできない証拠とみんなの目」ということですかね。
大きな組織に「信用してください」と言われて「はい。信用していますよ。」と手数料を払うより、ずっと安全でコストも安い。
天才Nakamotoは、
こんなしかけがあれば、お金は仮想でいいでしょ。
と思いました。
銀行という組織にお金を預けなくても、私が買い物をしたら、私の貯金箱クラウドから数字が減って、それがお店の貯金箱クラウドの数字が足されればいいですよね。
銀行を通さずに。
ということで、天才Nakamotoが考えたのがビットコインでした。
その論文がこちらです。
お金だけの話じゃなくて、モノやサービスを一つのところに集めて振り分けて料金を取っている組織がいらなくなる。
とても画期的な考え方でした。
でも、これでお金儲けをしようとする人がいるせいで、残念ながらみんなに普及してるわけではありません。
そして、こうした暗号資産にも、まるで銀行のような「取引所」というのを組織する人が現れました。
そしてその取引所から暗号資産が盗まれるという大事件が起きました。
コインチェック事件はこちら
あーあ、これじゃあせっかくの天才Nakamotoの理論が台無しです。
でも、ビットコインで儲かった、損したといっている人たちがいる一方、天才Nakamotoの考え方に感銘を受け、世の中を良くしていこうという人たちは、どんどん新しいことを考えています。