iDeCoとは ~60歳になると自動的に資格喪失!~
11月に「還暦」になった私に、こんな書類が届いていたことを思い出しました。
イデコとは
サラーマン時代は企業型確定拠出年金というものに加入していましたが、退職と同時にそれを個人型確定拠出年金にスライドさせました。
この「個人型確定拠出年金」というのが、通称iDeCo(イデコ)と言われるものです。
イデコは、「老後の資金2000万円問題」というものが騒がれた当時「公的資金だけじゃ足りないじゃないか!」という声を反映してできた制度でした。
通常の年金というのは、支払ったお金がそのまま自分に積み立てられているわけではなく、国民全体で助け合っている共済制度のようなものです。
支払ってくれる人が多かった昔は、「年金があるさ」と安心して暮らしていけましたが、支払ってくれる国民が少なくなっている現在、それだけでは安心できないと考える人が急増しています。
このイデコというのは、自分のために年金を積み立てる制度。
積み立てるときは、運用会社を選び、株や投資信託、保険などの商品を選んで運用してもらいます。
- 積み立てたお金は自分のもの。
- 積み立てるお金は経費として収入から控除されるので節税になります。
- 通常、貯金や投資でお金をためていると、そこで得られた利益には、20%の税金がかかりますが、イデコではこの税金がかかりませんので、節税になります。
- 積み立てたお金は60歳以降、引き出して使えますが、その時も税金が安くなっています。
国では、「国民健康保険に加入している方、それだけでは不安ですよね?ぜひ自分で年金を積み立ててください。その分に関して税金をお安くします。」
と言っているのです。
イデコの継続
まだまだ節税をしながら65歳まで年金を形成したい私は、手続きをする必要があるようだったので、担当の人に電話をしてみました。
私 「もしもし、60歳になりましたが、iDeCoの継続をお願いします。」
係の人「個人事業主の方ですか?任意加入できる条件を満たしていますか?」
私 「継続できない人もいるんですか?」
係の人「ずっと年金を払い続けてきた人はできません」
そうなの??
そういえば小さく
「60歳までに老齢基礎年金の受給資格を満たしていない場合や、40年の納付済み期間がないため老齢基礎年金を満額受給できないときに年金額の増額を希望する場合は、60歳以降も国民年金に任意加入できます。」
と書いてあります。
つまり
60歳を過ぎても、会社員や公務員は65歳まで年金を支払い続け、確定拠出年金が利用できます。
それ以外の人は
今までの年金の支払いに空白期間があって、満額もらえない人だけは、イデコを利用できます。
というのです。
人生の時計でいうと還暦は?
生まれてから平均寿命までを一日として、時計で表すと
日本人の60歳女性は、今16時26分。
今お茶したばかり。
夕ご飯もまだ食べてないし、寝るまでだいぶ時間があります。
イデコが使えないとなると、ほかの手を考えなければ。
ほかの手?
ほかの手となると、NISAがあります。
こちらもイデコ同様、国の「資産所得倍増プラン」の一環で行われているもの。
一定額、一定期間節税になります。
2024年には改正されるので、注意してみておく必要があります。
また、個人事業主や、企業型確定拠出年金に入っていない企業の方には、以前ご紹介した小規模企業共済があります。
こちらは、イデコ並みに節税効果があり、投資型ではない分、安心感があります。
健康寿命を時計にすると?
先ほど、平均寿命で時計を作りました。
「まだ4時半か。」
と思っていましたが、現在の日本人女性の健康寿命の平均は、75.38歳。
元気になんでも一人でできる今のような状態までを寿命と仮定して、24時間の時計に当てはめてみると、60歳の現在は、なんと19時6分。
太陽はすでに沈んで、あとは「寝るまで何やろうかなー?」という感じの時間だというわけです。
もうそんな時間ですか?!
健康で自由に過ごせる時間でしか、やりたいことができないとすると、健康で自由に過ごせる時間の大切さが身に沁みます。