インキュベーション効果とは ~他のことをしていると、発想が進む?~
先週の金曜日、「自由なるブックカフェ」という読書会がありました。
参加する人はそれぞれ自分が読みたい本を持って集まり、読書に没頭します。
その後、自分が読んだ本について、それぞれがおしゃべりするという時間。
読書会には、読みかけの「海の見える理髪店」を持っていきました。
「家族」をテーマにした6篇が入っている文庫本です。
読書タイムが終わって、それぞれ読んだ本についておしゃべりする時間になりました。
- 自分が読んだことが無い本
- 読んだけど、忘れてた本
- この時間が無かったら巡り合わなかっただろう本
いろんな本の話に夢中になりました。
すごく楽しかったです。
帰宅した後、昔読んだ別の本のことを急に思い出しました。
「あれ、あのセリフ、こういう意味だったのか?」
といきなりひらめき、すごくびっくりしました。
なんで、さっき読んだ本や聴いた本のことじゃなくて、以前読んだ本のことが急に理解できたんだろう?
それは、インキュベーション効果かも?
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インキュベーション効果とは
「インキュベーション」って、卵を孵化させる機械ですよね。
思考は、卵のように温める時間が必要なようです。
これは、グレアム・ウォラスという心理学者が考えたことで、彼は創造には4つの段階があると言っています。
創造の4段階とは
準備
課題について情報を集め、考え、試行錯誤する段階。
インキュベーション
一度課題から離れて、意識的な努力を中断する段階。
ひらめき
突然、アイディアや解決策がひらめく瞬間!
検証
そのアイディアが本当に使えるかどうかを検討・確認する段階。
の4つです。
「考える」⇒「ひらめく」ではなく、その間には「一度考えるのをやめる」というプロセスが必要だとは!
なぜ「考えない時間」が大事なのか
実は、「考える」というスイッチを「オフ」にしたときに、「無意識」のスイッチが「オン」になるらしいのです。
「考える」という意識的な行為から解き放たれて、今まで無意識のうちに見てきたもの、聞いてきたこと、感じていたこと、様々なことが活性化される。
「考えない時間」が、実は今まで考えていたことの殻を破って発想を生み出す準備をしてくれる。
それが、「ひらめき」につながるというわけです。
「考えない」というのは、実は「ひらめき」のスイッチを押すことだったのです!
考えない時間のススメ
読書会では仕事もバックグラウンドも全く違う人たちと話します。
自分の考えたことも無いような話が出るので、考える必要もありません。
ただ「そうなんだ!」と聴いてるだけ。
刺激的だけどリラックスした時間でした。
日々忙しくて、なかなかプライベートな時間が取れない方もいらっしゃるでしょう。
でも、
あえて“考えない時間”を過ごしてみると、思いがけない自分に出会えるかもしれません。