かなり昔から、うちのお雛様には女雛がいませんでした。


土雛なので、いつか壊れちゃったんでしょう。


そこで、今更ですが紙粘土で作っちゃいました!


図工の成績はいつも「2」でしたが、何かを創作している時間は至福。


ご飯を食べるのも忘れて熱中します。


できた作品は誰が見てもへたくそなんですけどね。



このように、結果を求めるのではなく、ただ単にその時間に夢中になる状態を、「フロー状態」と言います。


フロー理論とは


希望をもって幸せを感じながら生きるにはどうしたらいいのか?


第二次世界大戦で疲弊した世の中を見て、チクセントミハイという心理学者は考えます。


そして、この答えを探すために様々な業界のトップリーダーにインタビューして回ります。


スポーツ選手、アーティスト、外科医、経営者などなど。


お金も名誉も得られないのに幸せそうに行動している人がいる。



なんなんだ??この人達!

と思ったらしいです。


その人達が最高潮に仕事にノッている時の状態を分析した結果、完全に今やっていることに集中していることを発見したのです。


夢中になっていて、「あれ?もうこんな時間?!」みたいな状態です。


「なんのためにやっているんだ?」とか「これをやってどうなるんだ?」

などこれっぽっちも考えない。


自分が夢中になっていることすら気が付かないぐらい熱中している状態です。


チクセントミハイは、これを「フローな状態」と名付け、どうしたらこの状態になるかを考えました。


それの結論がフロー理論です。


フロー状態になるための条件


彼によると、フロー状態になるためには、9つの条件がありますが、その中で一番大きいものが

「挑戦することと自分の能力が釣り合っている」

ということです。


あまり難しい課題だと、ストレスを感じてしまうし、簡単すぎると退屈なので、丁度いい課題をやることが大事だというのです。


これが、彼が考えた図です。



今回の私の場合を振り返ってみると

特に誰にも「女雛を作って欲しい」という結果を求められていないので、自分で合格点を決めることができます。


失敗のしようがない。


それだと、自分の能力とやることが釣り合っているので、のびのび夢中になれるんですね。


フロー理論の注意点


チクセントミハイが、

「トップリーダーが仕事にノッているときにフロー状態にあった」

と言ったことから、

  • フロー状態になると最高のパフォーマンスを発揮できる
  • 会社でもこれを応用して生産性を向上できる

と書いてある書物もたくさん出回っています。


「フロー状態になるのが得意な凡人」である私から言わせると、それは疑問です。


世界新記録を出せるランナーだけがランナーズハイになっているわけではないのです。


会社が期待する従業員の合格点と、従業員自身が決める自分の合格点は違うかもしれません。


つまり、

  • 従業員がフロー状態になったら幸福感や充足感は得られます。
  • でも会社が求めるような結果を生み出すかどうかは、別の話。
ですね。


凶と出るか吉と出るかわからないけど

君にしかできないことがあるはず。失敗を恐れずやってみたら?

という感じです。


でもフローな状態は、幸せな時間をもたらしてくれるし、もっとうまくやってみたいと思えるのも確かです。


そこからしか、イノベーションは生まれないでしょう。


従業員がノリノリで夢中で仕事をしてくれたらいいですね。