JICA国際協力機構というと、

あ~!海外に井戸を掘りに行く人を派遣しているところ?



と思う方もいるでしょう。


でも実は、

海外展開をしたい経営者の方にも耳寄りな情報があるのです。


JICAとは


JICAは

Japan International Cooperation Agency

の頭文字をとったもので「ジャイカ」と呼ばれています。


世界に(と言ってもほぼ途上国ですが)100か所以上の拠点があり、長年その国の開発に協力しています。


ということは、

  • その国に詳しい!
  • その国の政府と強いパイプを持っている!

ということですよね。



そのJICAが、

日本の中小企業の力を国際協力に生かしてもらいたい!

というわけでできたのが、


中小企業・SDGsビジネス支援事業

です。


海外に進出してみたいけど、仕事になるかわからないところに大切な資金を使うのは、ちょっと、と思いますよね。


だったら、その国を知り尽くしているJICAを活用してみてもいいかもしれません。


菅原工業はどうやってインドネシアに道路を作ったか


日本では、道路が古くなると、アスファルトを剥がして再利用するのが普通です。



ところが、途上国ではそのノウハウが無いところが多いのです。


そのため、道路を作るときは、アスファルトを再利用せず、新しいアスファルトの輸入しなければなりません。


気仙沼で40人の従業員を抱えて道路工事などを行っている菅原工業の社長は、インドネシアもそんな国の一つだと気が付き、ここでビジネスを展開できるんじゃないかと考えました。


インドネシアに乗り込み、いろいろ話を聞きたいと考えます。


インドネシアの道路つくりはどうしているのか、実際に見学させてもらいたい。


リサイクルのためにアスファルトを溶かす工場を作ることができるのか、法律や規則などを調べたい。


でも、そんな海のものとも山のものともわからない菅原工業に、インドネシア政府が協力的にはなりませんよね。


そんな時、

JICAに中小企業・SDGsビジネス支援事業

というのがあると知りました。


「自分がやろうとしていることは、自分の会社の販路を開拓するだけじゃなく、インドネシアの国に役に立つじゃないか!」

と思い、JICAのドアを叩いたのです。



果たして、インドネシアでこのリサイクルアスファルトのニーズがあるのか?


どんな計画を立ててどこから進めればいいのか?


実際に現地で調査してみるのが一番ですよね。


その調査ための飛行機代からホテル代、現地でのタクシー代など上限1000万円と、海外展開に詳しいコンサルタントがついてくれます。


インドネシアでは、インドネシア政府と深いパイプを持つJICAインドネシア事務所がサポートしてくれます。


まさに、鬼に金棒です!



菅原工業の社長も、自分だけで乗り込んだ時とは打って変わって、インドネシア政府との交渉もとんとん進み、しっかりとニーズの調査ができたようです。


それから8年、

菅原工業では、すでにインドネシアに2基のプラントを建設し、現地のスタッフが活躍中です。


日本に研修生も受け入れて、日本の人材不足にも対応しています。



菅原工業のHPはこちら


なんと!インドネシアのスタッフのために、気仙沼の会社の敷地にお祈りのモスクまで作ったらしいです。


インドネシア料理店も始めたので、地元の人たちもインドネシアが身近に感じられますよね。



気仙沼市も、会社も、インドネシアも、みんなHappy!


日本では普通に使われている技術も、海外ではノウハウがなくて効率が悪いやり方を繰り返しているところもあるんですね。


第二の菅原工業になりたい方は、ぜひご一報ください!


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