コミュニケーション質向上セミナー潜入調査(2/5) ~悪いストレスを良いストレスに変える方法?~
前回に続き、6月16日には 「コミュニケーション質向上セミナー」の第2回目が開催されました。
今回、株式会社フルヤモールドの管理職の方たち10名が体験するのは
「ストレスとの向き合い方」
です。
今回も、まずは(有)サイテックの齋藤伸英さんの理論編から。
理論編
ストレスとは
- 1位 この仕事に向いていないんじゃない。
- 2位 もういいよ。別の人にお願いする。
- 3位 やる気ある?
- 4位 そんなこと常識でしょ。
- 5位 私が若い頃は〇〇だったのに・・・
- 6位 前にも言ったと思うんだけど?
渡された資料のページを開くと、飛び込んできたのはこのワードの羅列。
これは、「やる気を失う上司の言葉」の上位にランキングされたものだそうです。
「俺、言っちゃってたわー!」とすごい反省モードの声が・・
ちょっと前までは、モチベーションを上げるものとして使われていた言葉でも、時代が変わればストレスを与える言葉になってしまうとの事でした。
ストレスは、この上司の言葉のように外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態と言えるそうです。
「外部からの刺激」を分解すると
- 災害や天候など環境的な要因
- 病気や睡眠不足など身体的な要因
- 不安や悩みといった心理的な要因
- 対人関係、人間関係など社会的要因
となるようで、暮らしのいたるところにストレスのタネは潜んでいるんですね。
でも!
仮に外から降りかかるいろんな刺激があっても、自分がそれを上手くかわせると思うと、ストレスにはならないそうです。
むしろチャレンジしたい気持ちが!
そして乗り越えたら達成感が!
だから、外部から思いもよらない刺激がやってきたときに
「うわ~、ストレスのタネがやってきた!」
と感じるのか、
「おっ!達成感のタネがやってきた!」
と感じるのか、
感じ方は2種類あるというのです。
できるかできないかなんて、誰にもわからない。
それなのに、
今までできなかったことや苦手だと思っていることは、やる前から「できない」「失敗する」と思ってしまう。
でも、
昔はできなかったとしても今はそうじゃないかもしれません。
むしろ、できなかったことや苦手だったことができるようになったら、とんでもない達成感を味わうことができます。
思うのは勝手なので、単に「達成感のタネがやってきた」と思えば世の中の見方がガラッと変わると言うのです。
脳錯覚とは
「できない」と思うのも、「できる」と思うのも、勝手な思い込み。
この思い込み、「脳錯覚」と言われるものらしいです。
この脳錯覚、世の中に存在するのは2種類で、
1つは、肯定的錯覚。
もう1つは否定的錯覚。
そしてなんと人間は!
その錯覚で次の行動を決めているらしいのです。
「成功できる」
と思えば、成功しようと努力するし、
「成功できない」
と思えば、やるだけ無駄だから何もしないか、消極的にやったフリ。
「成功できない」と脳錯覚した人が成功する確率はほぼ0%。
脳の錯覚で次の行動が変わってきて、その積み重ねで人生が出来上がるんですねー。
脳錯覚、うまく使わなきゃ損ですね。
ワークショップ体感編
こんないい話を聞いた後、いよいよわらび座の劇団員「富さん」こと、加藤富子さんの体感編が始まります。
今回もタオルパスから。
今回は最初から誰ともなく声が出ています。
せーの! せーの!
前回とは打って変わってとてもスムーズ。
皆さん満足の笑顔です。
気持ちよくタオルパスを終えたところで、楽しいワークが次々始まります。
エアサムライ
まずは二人でサムライごっこ。
一人がズバッと刀を振り下ろす格好をすると、それに反応して一人が叫びながら切られていく。
富さんが言うには、ねらいは自己解放。
日常的な暮らしの中で、人はいろんな人と接して生きています。
家族、会社、友人、などなど
劇団の俳優じゃなくても、人はそれぞれの場所でそこにふさわしい自分を、ある意味演じながら生きているというのです。
暮らしの中でそれぞれの状況に合わせた自分を演じるには、まず自己解放。
恥ずかしがらずに自分の気持ちを体全体で表現するトレーニングが有効らしいです。
最初は照れくさくて動きがぎこちない人、笑いを取ろうとすごいパフォーマンスを見せる人などいろいろです。
ギャーとかワーとか叫びながら思い思いに切られてました。
自分が切ってみると相手にどう切られて欲しいのかがわかるのか、次にやるときは素晴らしい切られっぷりになっています。
相手が刀を振り下ろす瞬間に、相手の行動に精一杯応えているという気持ちをしっかり表現できている!
そういえば、
先ほどの理論編で講師が「コミュニケーションは生まれ持った資質じゃなくて技術です。」と言っていました!
桃太郎のその後
次のワークは、グループに分かれて鬼ヶ島から帰った桃太郎のその後の人生について話し合いです。
グループで一つの物語を作っていくには、
- 桃太郎のその後を想像する力
- それを提案する力
- ほかの人の意見をしっかり聞いて、理解する力
- 全員の意見をストーリー作りに反映させていく力
などなど、様々な力が必要とされると富さんはいいます。
演劇って、ステージに立って演じるのが演劇だと思っていましたが、それはほんの一部分に過ぎないんだとか。
とにかく何もないところから、
脚本家や 美術さん ・照明さん・音響さん ・監督さん・俳優さんなど全員で、
あーでもない、こーでもないと、時には口論になったりしながらみんなの想像力を結集し、作り上げるのが「演劇」だと、富さんは言います。
今回は、その疑似体験だったのです。
コミュニケーションの質が向上すると、組織の能力、その組織が生み出すものの質が高まるんだなーと感じました。
さて、桃太郎は、鬼ヶ島から帰ってきてどうしたか?
お宝でビジネスをはじめた桃太郎、鬼を雇用する桃太郎、グループで創造された桃太郎は奇想天外でした(笑)
次回も楽しみです。