変形労働時間とは 会社独自にサマータイム(?)を導入できます
うちわや扇風機など、暑いときに大活躍するものってありますね。
そうしたものを作っている会社は、夏は残業が多いけど、冬は暇。
そんなとき、「変形労働時間」を使うと残業時間が減らせて残業代を払わなくてもいいかもしれません。
変形労働時間とは
べつに勤務時間を、1年中9時から17時にしなくったっていいんです。
このように、基本的には8時間労働だけど、6月、7月、8月は10時間労働、1月、2月、3月は、5時間労働というように、月ごとに労働時間を決めてもOK.
今まで6月から8月まで発生していた残業代の支払いがなくなります。
また、1月から3月まで無理して作っていたうちわの在庫を増やさなくても良くなります。
社員は夏の残業代がなくなりますが、冬は5時間勤務で普通にお給料がもらえます。
最初から「8月は10時間勤務」と思えば、予定が立てやすく、健康管理に気を付けたりもできます。
このように、年ベースの変形労働時間制だけではなく、「うちは金曜日が忙しい」という場合や、「月末が忙しい」という場合など、社員の残業が発生する状況に合わせて、日ベース、週ベースで変形労働時間制を導入することができます。
変形労働時間制で注意すること
労働時間の上限
いくら変形できるからといっても、労働時間をどれだけ長くしても大丈夫というわけではなく、
- 1日の労働時間は10時間以内に設定
- 1週間単位での労働時間は52時間以内に設定
など、決まりがあります。(参考:厚生労働省/『1年単位の変形労働時間制』)
労働者との合意
「8月は10時間勤務で、1月は5時間勤務になりますよ。」などのように、労働時間や対象期間を、働いている人たちと合意しておく必要があります。
その内容で、就業規則も変更し、労使協定を結びます。労使協定の有効期間も決めて協定の内容に含めます。
労働基準監督署への届け出
変更した就業規則、締結した労使協定を、労働基準監督署に届けます。
制度の導入と社内への周知
- 8月は10時間働いても残業代が出ない?
- 1月は5時まで働くと残業代が発生してしまう?
など、慣れない間、社員の方も混乱します。
制度がスムーズに進むように、説明します。
正しいお給料の支払い手続きなど
一番めんどくさいのが、お給料を計算する人です。
給与ソフトを入れている場合、設定の変更も必要です。
これを間違えると社員の不信感にもつながるので、間違えないよう計算します。
無料で相談
めんどくさそう
と思いますが、変形労働時間制の導入は、「働き方改革」の一環なので、
に連絡すると、専門家の方が無料で相談に応じます。
「私たちみたいな小さい会社の相談にものってくれるんですか?」と聞かれることがありますが
いやいや、これは中小企業対象の制度。むしろ、大きな会社は対象外です。
安心してご相談ください。