私は、自分がこの仕事をするまで、「中小企業診断士」を全く知りませんでした。


名前を耳にしたことはあったかもしれませんが、「知らなくても自分に害はない」ということで、スルーしていたと思います。


税理士や社労士のように、「その資格が無いとできない仕事がある」というわけでもありません。


中小企業診断士は、経営コンサルタントの国家資格ですが、別に資格はなくても世の中に「経営コンサルタント」はごろごろいます。


国に認められるより、お客様に認められることが大事ですから。


中小企業診断士ってナニモノ?


この一年、仕事をさせていただいて確信したのは、

「診断士は文字通り、診断する人。会社の町医者だ!」

ということです。


「今日はどうしましたか?」「そうなんですね。」「じゃあ調べてみましょうね。」

「〇〇の数値が下がってますね。△△が原因かもしれませんね。」



という具合です。


会社が元気で長生きできるよう、数値を見て克服すべき課題を明らかにします。


そして、課題解決のためのアクションプランを経営者と一緒に作成。


アクションプランがうまく進んでいくように側面・後方支援をする、


というのが、一連の流れです。


こうした町医者としての仕事のほかに、専門医として一つのポイントに特化して、「会社のDX化を進める」というようなことだけを依頼されることもありますが、流れは同じ。


経営者と会社の声に耳を傾け、分析、DX化のための課題の設定、アクションプラン作成、実行への側面・後方支援です。


いろんな状況から分析して課題を明らかにする過程は、まるで刑事になった気分です。


でも刑事だと

治安を守るために、悪いことをしているのがだれかを突き止めて、逮捕するのが仕事です。



世の中には評論家と呼ばれる人がいて、

この人たちは、社会の現象を自分の立場で意見を言うのが仕事です。



カウンセラーという人たちもいて、

親身にその人の話を聞いて、心を軽くするのが仕事です。



診断士は、悪を追求するわけではありませんし、自分の私的見解も述べません。

一人の人の話だけを聞いて終わることもありません。


会社の町医者になるための知識とは


診断士は町医者ですから、広く浅い知識が必要です。


一次試験科目は、こんな7科目です。




これを通過したら、さらに

「組織・人事」「マーケティング・流通」「生産・技術」「財務・会計」について、診断と助言の能力が問われます。



その後、実務を経験し、晴れて診断士として登録できるのです。


世の中には、病院に行かないで民間療法で元気を維持している人もたくさんいます。


だから、診断士の資格がなくても経営コンサルタントは名乗れるし、必要とされているのです。


でも、資格がないと町医者にはなれないと思います。


診断士が数字から見ているのは、「会社の将来」です。


決算書などの数値を見ることが多いので、「税理士と何が違うんだろう?」という疑問も起こります。


税理士さんが決算書で見ているのは「会社の過去」


会社のこれまでの成績です。


診断士が決算書で見ているのは「会社の将来」です。


町のお医者さんは、「体重が急に増加していて、血圧も130超えてきましたね。。最近気になっていることはありますか?」と、問診しながら検査の数値と合わせて総合的な判断をしてくれます。


そして、手術をしたいのか、薬で治したいのか、患者さんの希望に沿った方法を提案します。


同じように中小企業診断士も、様々な数値とヒアリングから総合的な判断をして、会社の将来のためのアドバイスを行うわけです。


だから、診断士のバッチはコンパスになっているのです。


なかなか素敵な職業だなーと思います。



一年を過ぎて、勝手に決意表明


仕事を始めてから一年、まだまだ未熟ですが、私の目指すところは、

「元気で長生きな会社のためのホームドクター!」

と決意を新たにしています。


というわけで、はーとBizでは「会社の健康診断パッケージ」の提供を始めました。



大切な会社を、大切な社員同様健康診断をして、早期発見&早期解決をしようというわけです。


「早期発見」と言っても、健康診断をした経営者の方の最初の一言は「やっぱりね」とか「そのとおりだ」というようなものが多いです。


会社のことは、経営者の方が一番よくわかっているのです。


でも「やっぱりね」という「腹落ち感」がすごく大事だと思います。


日ごろうすうす感じていたことを、裏を取った数値で目の前に示されることで、新たな一歩を踏み出せるのだと思うのです。


ご連絡いただければ、詳細をご説明します。


遠方でもZoomで対応しています。


ぜひ、ご活用ください!