先日、友人と英語について話していて、「パンツ」や「メガネ」が複数なんだということでびっくりされました。



実は私も、こういう感覚がよくわかりません。


日本人は数に対していい加減?


パンツもメガネも、「This is  a ~ 」でいいじゃん!

と思ってしまいます。


1枚のパンツなのに「These are pants.」 

「はあ?」って感じです。


でも、アメリカ人にしてみたら

「はあ?何言っるの?この人。意味不明」

と思うでしょう。


いろいろこちらの意見を述べたところで、pantsは永遠にpants。


変わることはありません。


そこで争うよりは、

へ~、そうなんですね。日本人って「数」に対して結構いい加減なのかもね~

と思ったほうが、楽しく暮らせます。


私が初めて滞在した外国は、青年海外協力隊として暮らしたタイでした。


今から30年以上前のことですが、日本とは違う感覚を知ることができた貴重な経験でした。


「雨」なんて呼ばれてうれしいの?


タイでは「ฝน フォン=雨」というニックネームで呼ばれる人が沢山います。


日本で「雨」は、じとじとして冷たいイメージです。


だから、「雨」なんて呼ばれて、どうなの? と思っていました。


でも、タイは湿度が高くて暑苦しいのです。


そんな時、ザーッと一雨来ると、一気に涼しくなります。服なんてすぐに乾きます。


雨は清涼剤。みんな大好きなのです。



なるほど! 育った環境が違えば、言葉に対するイメージも違うんだな~

と思いました。


用意周到に進めなくていいの?


タイには

น้ำขึ้นให้รีบตัก(ナム クン ハイ リープ タック)=潮が満ちたら急いで水を汲め

という諺(ことわざ)があります。



「チャンスを逃すな」というような意味です。


日本では、計画に無いことをいきなりやるのは無茶なことだと思われがちですが、タイの人たちはこういう時、ためらわずに行動できます。


小さいころから「石橋を叩いて渡る」という言葉を聞いて育っている日本人と、「潮が満ちたら急いで水を汲め」と言われて育ってきたタイ人では、感覚が違うのかもしれません。


この言葉、今では私の背中を押してくれる大切なものになっています。


日本を再確認!


なんせ、日本のこともよく知らない20代で、よく知らないタイで暮らしたのですから、毎日がタイと日本の発見の日々。


タイの中学校の社会の教科書を読んだときも、目からうろこでした。


日本について説明しているところに、

「日本人は3つの人種に分けられる。黄色人種のモンゴリアと、コーカサスやアイヌと呼ばれる人種、そしてマレー人種である。」

と書かれていたのです。


日本人って、人種が3つもあったんだ!!



なるほど!!確かに!!


無意識に自分の人種だけを考えていた事に気づかされました。


海外の人が私たちの世界を広げてくれる


日本でも、様々な国から来た人たちが暮らしています。


これからもこうした外国人は増えるでしょう。


私は、タイの人たちがとても優しくしてくれたので、貴重な知識や経験をたくさん得られて、タイが大好きになって帰国することができました。


日本に来ている外国人が、日本と自分の国に理解を深めて、私たちにも知らない世界や、知らなかった日本を見せてくれるといいな、と思います。