スガワラショップは、とても気さくで入りやすい町の酒屋さん。


「赤で、甘くなくて、重いやつが飲みたい気分なんですよー」

なんていうと、祐子さんは

「じゃ、この〇〇〇〇とか、△△△△がおすすめ♡」

ってな感じで笑顔で優しくプロのアドバイスをくれます。


初めてここでワインを買ったのは、昨年のことですが、「ワインって、こういうことか!」と思わせてくれる一品でした。


値段はお手頃なのに、おいしい!


どういうこと?


ご主人の一正さんは、ワインソムリエでもありながら、日本酒のソムリエとも言われる唎酒師(ききさけし)の資格も持つすごい人。


長年ご夫婦で培ってきた経験で、手ごろな価格でもおいしいワインを選ぶことができるらしいのです。


実際に、こだわりのワイン通が読む「Real Wine Guide」という雑誌の今月号の特集「2021年旨安ワイン」では、スガワラショップが選んだワインが大賞をもらっています。



「ここで買ったら間違いない」と思える安心感、

「お酒は飲みたいけど、なんかよくわからない」私にとって、とてもありがたい存在です。


酒屋さん業界の現状


さて、酒屋さんの業界は、若者の飲酒離れ、アルコールの販売免許の規制緩和による大手安売りチェーンやスーパー、コンビニの進出などによって、大変な痛手を負っています。


そこに、コロナの大打撃。


2020年の酒屋さんの休廃業・解散は225件(同11.9%増)で、2011年からの10年間で最多となりました。



サザエさんに出てくる三河屋さんが、どんどん消えてしまっているのです。


ということは、

  • 大手チェーンや、スーパー、コンビニとは違う売り方ができる店
  • コロナになってもお家でおいしいお酒を楽しむお客さんを取り込めている店

でなければ生き残れないということです。


スガワラショップでは、深くて広い知識で揃えられたお酒を、徹底した温度管理で保管し、提供してくれます。



まさに、大手チェーンやコンビニでは叶えられないサービスです。


どうやってこんなお店ができたのか、探ってみました。


スガワラショップについて


スガワラショップは、現社長の一正さんのお父さんがはじめられた酒屋さんです。


横浜で飲食業をやっていたお父さんは、都市開発のためにお店の移転を余儀なくされました。


そこで、故郷の角館で売りに出されていた酒屋さんを買い取り、そこで商売を始めることに。


現社長の一正さんが小学校の低学年の時でした。


その頃は、近所の人が日本酒を一斗買い、瓶ビールをケース買いしていた時代です。



並べればすぐに売れていったそうです。


一正さんはお父さんを手伝いながらお店の経営を覚えていき、高校卒業後もそのままお店の仕事を続けていました。


一方、奥様の祐子さんは、そのころ田沢湖のプリンスホテル(現在のローズパークホテル)のレストランでお仕事をされていて、お客様にワインを提供することも。



地元の私たちにしてみると、田沢湖畔にたたずむ当時のプリンスホテルは、唯一、都会の香りが漂う夢のような場所でした。


ホテルのお部屋を見たという人から「部屋にトイレもお風呂もついていて、ベッドがあるんだぞ!」などと、今では普通のことを聞いて憧れていたものです。


そんなプリンスホテルのレストランでワインが好きになった祐子さん、秋田市まで出向いてワインの勉強会に参加するようになっていました。


合気道の部活で高校同士の交流があった2人が、大人になって再会。


ワインの話で盛り上がれるなんて、この時代のこの地域、このカップルを除いてはいなかったと思われます。



必然的に結婚、二人でお店を切り盛りすることになるのです。


でも、依然として地元の人が買ってくれるのは圧倒的に日本酒とビール


それでもお二人は大好きなワインの知識を増やしていきました。


そんなある日、一正さんは、卸業者さんに進められて行ったワインの試飲会で、シャトーマルゴーに出会います。


この衝撃が、一正さんをワイン猛勉強の道へ駆り立て、とうとう難関のワインアドバイザー資格(現在のワインソムリエ)を取得!



まだ「ソムリエって何?」という時代でした。


ワイン市場の推移


さて、日本では1964年の東京オリンピックで西洋の食文化を知ったあたりから、何回かワインブームが起こっています。



バブルのころは、高級ワインブーム。


ワインを嗜む(たしなむ)ことがステータスのような時代です。


ボジョレヌーボーを飲むイベントが盛り上がったのもこの頃です。


バブルが崩壊すると、ワインの消費量はガクッと落ちますが、500円台のワインが登場し、徐々に消費量は伸びていきます。


ワンコインワインのブームです。


そして、ワインのポリフェノールが体にいいといわれた1997年あたりから、爆発的な赤ワインブームが!


このブームで、今までワインを飲まなかった人も健康ブームでワインを口にするように。


この時期すでにワインアドバイザー資格を取得していた一正さんの本領発揮です。


その後、輸入自由化のおかげで、いろんな国のワインが安く飲めるようになりました。


日本国内でもワイン生産技術が高まり、おいしい国産ワインがたくさんの地方で作られています。


ワインは日本人にしっかり定着し、現在では、バブルのころの3倍の消費量を保っています。


このニーズにしっかり応えられるスガワラショップ


  • プロの目で選び抜いた品揃え
  • 手軽でおいしいお酒をすすめてくれる気さくさ
  • 徹底した管理ができる設備

こうしたスガワラショップの魅力は、お酒への愛情から培われたものだったのです。



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