私が住む地域は、買い物難民地域。


じゃ、お店を作れば売れるんじゃない?


と考える人もいますよね?


こんなとき、

本当にお客さんが来てくれるか、ざっくりと調べるのに使われるのが、「ハフモデル」です。


ハフモデルとは


スーパーに行くなら、近いほうがいいですよね。


そして、品ぞろえがいいほうがいい。


ということで、デビット・ハフ博士は、

「お店の吸引力は、売り場面積が大きいほうが強くて、距離が遠いほうが弱い。」

と、考えました。

式にすると、こんな感じ。



この地域の人が、あるスーパーに行く確率は、

そのスーパーの吸引力を近くのスーパー全部の吸引力を足したもので割ったもの。




で表すことができます。


ハフモデル実践


この式を使って、実際に私が住んでいる地域に小さなコンビニぐらいのお店ができた時のお客さんの入りを考えてみます。


今は、17キロ先に大きなスーパー、11キロ先に小さめのスーパーがあります。


そこで、この地域にお店を作った場合です。




例えば、お店から半径4キロメートルの範囲の人は、どれぐらい来てくれるでしょう?


ハフモデルに従って考えてみると、結果はこんな感じ。




家から4キロメートルしか離れていない人でも、来てくれる確率はたったの2割弱。


それより離れると、もっと確率は低くなります。


せめて7割は来てほしいと考えたら、お店の面積を小さなコンビニ2倍の広さにしないといけない計算です。


そうなると、お店の維持費も高くなるし、店員さんも雇わなければならないから大変ですね。



修正ハフモデル


じゃあ、小さなお店じゃお客さんが来ないの?


そんなことはないですよね。

小さなお店でも、遠くからお客さんが来てくれるところはたくさんあります。


そこで、できたのが、修正ハフモデル。


トイレットペーパーのように、近くで済ませられる買い物なら、式の距離を2乗します。


でも、わざわざ行くだけの魅力があるものを売っている、など特別なお店であれば、式の距離の部分を0.5乗します。



もし、そのお店が普通のスーパーでは買えないこだわりの農法で栽培した野菜や、おいしい手作りのお惣菜がいっぱい揃っている、というすごいお店だったら、4キロの距離が、感覚的には2キロに。


16キロ離れた人でも、4キロに感じてもらえるのですから、お客さんは増えるかも。


もちろん、これは、机上の計算。


実際には、もっと沢山の要素があって、計算通りにはいきません。


そうは言ってもお店は立地が大事、商圏分析は大切です。


ハフモデルを使ってその地域の人口を当てはめれば、だいたいどれぐらいのお客さんが来てくれるのか、予想することができます。


でも、「遠い」と思わせないお店の努力で、お客様を呼ぶことができるということを、修正ハフモデルは教えてくれます。