従業員がついてこない!


と悩む経営者もたくさんいらっしゃいますよね。


効率的・確実的に組織を運営したいんです!


あ、それ「マネージメント」です。


マネージメントとリーダーシップは違う??


よく混同されますが、リーダーシップは

変革を推し進める力、言ってみれば決断力。


マネージメントは、決断に沿って組織を推進していく力。

と言われています。


どちらも大切ですが、決断してくれる人がいないと、始まりませんね。


古代人も悩んだリーダーシップ


プラトンの時代は、「リーダーはこうあるべき」という「資質」が問われていました。



でも、哲人ばかり生まれてくるわけではありません。


生まれながらのリーダーじゃないと、組織を引っ張っていけないの?という疑問が生まれます。


そいうわけで、次第に「リーダーはこうするべき」という「行動」が問われるようになります。


リーダーの行動は大きく二つ。


ひとつは人間関係第一の行動

従業員の興味や個性の違いを受け入れて従業員をサポートするような「従業員中心型」のリーダーシップ。


もうひとつは仕事第一の行動

能力をあげよう、とか、仕事の方法を改善しよう、というように、従業員の人間性に配慮するというよりは、仕事の成果を中心に考える「仕事中心型」のリーダーシップ。


参加型が組織の理想なので、従業員中心型の行動で変革を推し進めるがリーダーとして好ましい、と言われていました。



リーダーは生まれ持った資質じゃなく、リーダーの行動をとれば大丈夫!

というわけです。


ところが! 従業員中心型の行動をとってはみたものの、「なんかうまくいかない」という場合が出てきます。


時と場合で違う?リーダーのとるべき行動


そこで、

リーダーの行動って時と場合によるよね

という「状況適合論」という考え方が出てきました。


従業員中心型だけじゃなく、仕事中心型の行動のほうがいい結果を産む時もあるらしいのです。


時と場合ってどういうこと?


例えば、

  • リーダーと従業員の関係がとてもいい
  • 仕事の目標や方法も明確で、誰がやっても同じ結果が出せるようになっている
  • リーダーの権限が強い

というとき、リーダーとしては仕事がとてもやりやすいですよね。


こういう時は、従業員の個性にそんなに気を配らずに、仕事中心に進めてもOK。


むしろ余計なフォローなんかしないほうが生産性が上がるというのです。


その真逆で、

  • リーダーと従業員の関係が悪い
  • 仕事の内容も不明確
  • リーダーの権限も弱い

というような、なんとも仕事がやりにくい場合も、やはり仕事中心に軍隊のように命令しながら進めたほうが、組織がうまくいくというのです。



こういう極端にいい時と極端に悪い時を除いては、やはり参加型で従業員の人間性に配慮しながら進めていくべき、ということになります。


リーダーの気持ちも影響が


極端な場合は仕事重視、それ以外は従業員重視、ということですが、その時の効果の大きさにはリーダーの気持ちも影響するそうです。


リーダーだって人間、苦手な従業員もいます。


そのリーダーが一番苦手とする従業員への接し方で、生産性が変わるらしいのです。


一番苦手な従業員に対して、

「苦手、避けて通りたい」と思うリーダー




「苦手だけど大切な従業員、意見も貴重」と好意的に考えるリーダー



苦手な従業員にも好意的に接するリーダーの場合は、生産性が倍増するということです。


ここで、やっぱりリーダーの資質が問われるようです。


時代は変わっても


この状況適合論が言われてから半世紀、時代は急速に変わりました。


いろんな形のリーダーが出現し、新たなリーダーシップ論が様々飛び交っています。


でも、

リーダーシップは一つじゃない、組織の中や、組織を取り巻く環境をしっかり見つめて決断するのが大切

という理論は、今も生きています。