来年度に向けて、経済産業省が行う企業への支援策がいろいろ出てきました。


今までの

「コロナ禍で大変な企業を支援する施策」

から、変化が出てきています。


事業再構築補助金は?


コロナ後の世界にふさわしいビジネスに転換する企業のために、2.4兆円(!)という大きな予算が組まれたのが、「事業再構築補助金」でした。


前代未聞の大規模補助金でしたが、これでカネ儲けをしようと言う悪い人たちも後を絶ちませんでした。


そんなこともあり、「本当に役に立っているのか!」「やめてしまえ!」との声もあり、今、再検討されています。


こちらが、有識者の人たちの話し合いの結果です。↓

(コロナ関連)中小企業等事業再構築促進基金取りまとめ


今後は

  1. コロナ対策で特別OKにしていたこと(採択前に計画を進めてもいい)は止める。
  2. 申請してきた企業が本当に計画を実施できる企業なのか審査も厳しくする。
  3. 事業計画の使いまわしをチェックする機能(AIでのスクリーニング)を設ける。

とうことになるらしいです。


考えると、「それは当たり前でしょ!」

と思いますが、あのコロナのパニックの中、政府も異常事態だったんですね。


これからの支援


コロナの異常事態を乗り越えた日本のこれからの政策は、

「地域の未来を引っ張っていく企業に応援する。」

というものです。↓

地域未来投資促進法に基づく支援措置


つまり、

「地域を活性化させるような中堅企業が成長しようとするときに優遇措置を出して支援する。」

というわけです。


「クラス全員の成績を底上げする」

というよりは

「優秀で頑張る子の成績を100点にする」

と言うような感じでしょうか。



予算要求も、そういう方向でなされています。↓

中小企業・小規模事業者・地域経済関係予算案等のポイント


中小企業省力化投資補助事業


そして、補助金も

「コロナ支援」から「省人化・省力化支援」へと移ってきました。


まだ詳細は発表されていませんが、2つの新しい補助金と、今までの補助金に新たな枠の新設が計画されています。

令和5年度補正予算の事業概要(PR資料)


1.中小企業省力化投資補助事業(新しい補助金)


これは、人手不足に悩む中小企業のために、お掃除ロボットや配膳ロボットなどを購入するための補助金です。


お店で売られているものを、カタログから選んで申請する方式です。



これには、1000億円の予算が投じられますが、今までの事業再構築補助金の予算のうち4000億円が充てられ、総額5000億円規模になるとのことです。



2.ものづくり補助金(新たな枠の新設)


売られているロボットを購入するのではなく、オーダーメイドで省力化の設備を作りたい企業に対しては、これまでの「ものづくり補助金」に新たに「省力化(オーダーメイド枠)」ができました。


2.中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金(新しい補助金)


もっと大規模に、「工場ごと建てる!」というような企業に対しては、「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」が対応しています。


10億円以上の投資ができる企業が対象。

ということで、

地方の雇用を担っている企業に人材不足を乗り切って成長を続けてしてもらいたい。

というのが目的です。


これはR5年度からR8年度まで毎年1000億円の予算が計画されています。


ということで、

コロナは乗り切った!これからは地方に力をつけてもらいたい!

という国の期待が見えます。


補助金を活用して成長企業を目指しましょう!